色・香り・大きさの三拍子揃った
日本一の松茸
そろそろ松茸の時期ですね。
土瓶蒸し、松茸ご飯、お吸い物、天ぷら、ホイル焼き…
松茸は他の国の人々は、ほとんど無関心ですが、日本人は松茸が好きです。
「香り松茸味しめじ」と言うように
あの香りは日本人の鼻をくすぐります。
なぜ日本人はあの香りが好きなんでしょう？
あの香り成分の一つがマツタケオールと呼ばれるもので
その成分は、味噌や醤油にも含まれているんです。
云わば、その成分は日本人のソウルフレグランスなんですね。
もう遺伝子レベルです（笑）
今では高価な松茸ですが、昔の最盛期での収穫量は今の
100倍でした。
その頃は貴重品ではないので、すき焼きに松茸を入れて食べていたんですよ！
何ともったいない！今では考えられません！
丹波産の最高級で1kg10万円の国産でそんな事出来るはずが
ありません。恐ろしい…
昔、知人の祖父が松茸山を持っていて、お金を取って
松茸狩りを営んでいました。
そこに知人がバイト代が良くて手伝いに行ってました。
何のバイトかというと、松茸山開園前の早朝に外国産の松茸を
植えに行ってたそうです。
昔はそんなもんです。
今では色んな国から松茸を輸入しています。
学術的には松茸と同類とされないキノコでも
形と香りが似ていれば、松茸として流通します。
何年か前に形が松茸に似た椎茸が
「松茸と椎茸を掛け合わせることに成功した」
と話題になった事がありましたが、形を似せた努力は
認めますが、実は全くの椎茸で
松茸の高価に乗じた詐欺まがいな商法でした。
他のキノコの栽培はできるようになってきましたが
松茸は今でも出来ないようです。
外国産、特に韓国や中国の松茸が香りが薄いのは
検疫で土の付いた物を日本に輸出出来ないので
土を洗うせいで香りが薄くなります。
輸入松茸は重さに対してお金を支払うので、
韓国産の松茸の中に釘を差込んで
重さを偽って輸出をしていた事がありました。
さすがですね！
今は金属探知機を使うので不可能ですが。。
また松茸エッセンスというのがあり、振り掛けると
松茸の香りがするので使用した業者もいるかもです。
素人ではなかなか分からないかもしれませんが、
やはり自然の香りとは違います。
トイレの芳香剤の薔薇の香り、桃の香りと同じです。
やはり国産松茸は食感、香りともども王様です。
食べ方は焼き松茸が良いと言われる方もおられますが
せっかくの香りが抜けますね。
私のお勧めは、土瓶蒸し、松茸ご飯、天ぷら、ホイル焼き
ですね。
土瓶蒸しは汁に松茸の香りが移り、食感もコリコリ。
ハモなどを一緒に入れると、香り、食感、味、そろって
秋の三銃士や～
そのまま絞るのもよいですが、絞ると皮の苦味も一緒にでてしまいます。
ここは少し粋にいきましょう。土瓶蒸しのお猪口の内側の口が付く
所にスダチを塗ります。スダチの香りと酸味だけがお猪口に付きます。
そこに土瓶蒸しのお汁を入れて戴きます。
松茸ご飯は炊きたての蓋を開ける瞬間ぎたまりません。
蓋を開けた瞬間、中から松茸の香りを蓄えたご飯の蒸気が
嗅覚を襲います！
醤油、鰹出汁、具の旨味を吸ったご飯に松茸の香り、
ご飯のもっちり感の噛見応えに、時折顔を出す松茸の歯応え
松茸のお吸い物付きならなお美味しい！
最後に松茸ご飯にお吸い物を入れてお茶漬けをサラサラ
たまりませんなぁ！
これぞ秋の！…あ、ひで麿はもういいですか…
次に控えし松茸天ぷら。
衣のカプセルに包まれて香りはしません。
が、サクッとした天ぷらの衣を噛んだ、その次に
は食感ともども、閉じ込められていた香りが
口の中で爆発！ここで間髪入れずぬる燗酒を
口に放り込む！ん～幸せ。
さっきから俺の出番はまだかと、うるさいホイル焼き
ですが、やっと出番です。
アルミホイルの上に鱧の骨、鶏肉、松茸を入れます。
軽く塩を振りお酒をこぼれない程度に入れてしっかり包みます。
焼き網の上にのせて、蒸気が上がるまでは強火で、
上がったら弱火で蒸し焼きにします。
火が通ったら出来上がり！
さぁ、中を覗いてみましょう！
お酒と共に松茸が香りを奏でています。
ここまで食べたら日本人で良かったなぁと
しみじみ思います。
さぁてここから冒険にはいります。
半分頂いた所でバターを投入！お、味が変わった！
バターの濃厚さが味に深みを与えて繊細さは
陰を潜めた代わりに重みのあるストレートパンチ。
またバターを入れたのに不思議と日本酒に合います。
途中から言葉使いが少し変わってしまいましたね。
松茸を食べているところを想像したら、テンションが上がってしまいました。
すいません（苦笑）
あー松茸食べたい！
