鰹と昆布で出汁をとる理由

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《鰹と昆布は最高のパートナー》

「関西は出汁が効いてて薄口で美味しい」とよく言います。それは鰹と昆布が出会ったからです。

この2人の馴れ初めを申しますと、

鰹節は日本列島の太平洋側を黒潮が流れていてそれに沿って鰹が回流しています。

ので鰹節は黒潮に沿った鹿児島の枕崎、四国の土佐清水、和歌山の印南、静岡の焼津、千葉と各地で作られています。

出し昆布の産地は主に北海道の日高、利尻、羅臼です。

ではなぜにこの2人が新幹線も飛行機も車もない時代に関西で出会ったのでしょう。

答えは「船」です。

関西には北海道から堺にニシンを運ぶ船が来ていたんです。それに昆布の同乗していたんです。

そして2人は結ばれました(笑)

この2人の性格は鰹節=イノシン酸、昆布=グルタミン酸にあります。

両方とも代表する旨み成分です。

この2つの性格には相乗効果があり、結ばれることにより3+3=6ではなく、3×3=9になるんです。

ムチャいい相性なんです。

誰がこの2人を結びつけたんでしょうね!科学という言葉のない時代に感心します。

この二人が結んだ影の立役者が「水」です。関西の水は軟水で昆布の旨みを十分に引き出します。

硬水ではこうはいきません。

ちなみにニシンは京都の「松葉」がニシンそばで有名ですね。

ニシン、昆布、鰹のトリオも良い「三角関係」ですね(笑)

別の出会いが関東でもありました。

それは、「鰹と醤油」です。

前にも言いましたように千葉も鰹節の産地です。同様に醤油も日本三大産地の一つなんです。

鰹節=イノシン酸 醤油=グルタミン酸なんです。

よく関西人は「関東のだしは醤油辛い」と言いますが、

関東は食材を食べるための「つゆ」であり、関西は一緒に飲む「だし」なんです。

さて、うんちくはこの辺にして、出汁を家でも使ってください。

鰹と昆布のよく効いた出汁を使うことによって、醤油などの調味料を減らすことができます。

出しが効いているから少量でも「みずくさい」にはならないんです。

それとやっぱり「美味しい!」です。

簡単なだしの取り方を教えます。

水1リットルに対して、鰹節30g、昆布5㎝を入れて一晩冷蔵庫に入れておきます。

これで翌朝、美味しい出汁ができています。

お試しください!

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